知ってください!「口腔癌の多段階発癌理論」(最近当院で経験した舌癌2症例の共通点から)

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多段階発癌理論

ここ数週間以内に当院で発見した舌癌の2症例について、共通した気になることが多くあり皆様にも気を付けていただきたく紹介します。

  1. 気がついてから当院受診まで、各々1年及び5年と長期間が経過してしまっている。
  2. 当院受診まで複数の医療機関(かかりつけ歯科や耳鼻科等)に受診している。
  3. 前の医療機関では、経過観察や軟膏の塗布で終わっている。
  4. 病巣は少しずつ徐々に大きくなってきたように思う。
  5. 強い痛みはない。
  6. 特定の歯が強く舌に接触している。
  7. 精密検査の結果は両方とも扁平上皮癌という舌癌でした。

両者とも上記のような症状が共通して存在します。
長期間にわたってお口の粘膜の同じ場所に、何かあり続ける場合は十分な注意が必要です。
それは大半の口腔がんは「多段階発癌」という病理学的理論通りに出来てくるからです。
大多数の口腔がんは
正常→過形成(固くなる・膨れるなど)→異形成(細胞や組織の性質が癌に近づく)→癌化
という連続性(シークエンス)を持った道筋を経て、癌になるということです。
大切なことは、この過程の途中で早くこのことに気づき、それを指摘できるドクターに巡り合えるかです。
お仕事やご家庭の事情等で気にはなっているけど放置している方や、今まで受診した医療機関での説明があまり腑に落ちない方などは、早く受診していただくことをお勧めします。